甲状腺機能低下症の原因・症状・治療方法とは?

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甲状腺機能低下症(読み方:こうじょうせんきのうていかしょう)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、医科サプリ編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
遠藤 渓 医師(遠藤クリニック 院長)

甲状腺機能低下症とは

甲状腺は、のどぼとけの少し下にあるH字型の小さな臓器(ぞうき)で、甲状腺ホルモンを分泌しています(図)。甲状腺ホルモンはfT3(フリー・トリヨードサイロニン)、fT4(フリー・サイロキシン)の2種類から成り、全身の細胞に活力を与える働きをもっています。甲状腺機能低下症とは、甲状腺からのホルモンの分泌が悪くなった状態であり、その原因となる甲状腺の病気がいくつかあります。

引用:慶応義塾大学病院
http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000132.html

遠藤渓 医師 遠藤クリニック 院長監修ドクターのコメント
甲状腺機能低下症とは、甲状腺ホルモンが作られなくなり、甲状腺ホルモンが不足することで、甲状腺そのものの機能が低下する状態をさします。甲状腺機能亢進症と反対の症状がみられます。

甲状腺機能低下症の症状

甲状腺機能が低下してくると全身の代謝が低下するため、体のさまざまな機能が低下します。精神機能が低下することによって眠気、記憶障害、抑うつ、無気力を生じます。皮膚は乾燥し、毛がぬけたり、指で押しても跡を残さないむくみを生じます。また声帯がむくむために声がかすれることもあります。消化管運動の低下により便秘になったり、心臓機能の低下により脈が遅くなったりします。他には体重増加、寒がり、疲労感がよくみられます。

引用:隈病院
http://www.kuma-h.or.jp/disease/27/

甲状腺機能低下症の原因

  1. 慢性甲状腺炎(まんせいこうじょうせんえん;別名、橋本病(はしもとびょう)…甲状腺機能低下症の多くが慢性甲状腺炎によるものであり、中年以降の女性に多く認められます。
  2. 萎縮性(いしゅくせい)甲状腺炎…甲状腺からのホルモン分泌にブレーキをかけてしまう特殊な抗体(こうたい)が原因です。その結果、甲状腺が小さく萎縮しています。
  3. 無痛性甲状腺炎(むつうせいこうじょうせんえん)、亜急性甲状腺炎(あきゅうせいこうじょうせんえん)…いずれも病気の経過中に、一時的に甲状腺機能が低下します。通常は特別な治療をしなくても数ヶ月以内に正常の甲状腺機能に回復します。
  4. 薬物による甲状腺機能低下症…一部の不整脈の薬やインターフェロン、ヨードを含むうがい薬の多用などによって、甲状腺機能が低下することがあります。
  5. 甲状腺の手術後…甲状腺の腫瘍や甲状腺機能亢進症に対する甲状腺の手術後は甲状腺機能が低くなることがあります。
  6. ラジオアイソトープ療法後…甲状腺機能亢進症に対して行った後、数年以上たってから徐々に甲状腺機能低下症となるケースがあります。
  7. 甲状腺あるいはその周辺への放射線照射後…別の目的で行った放射線治療の際に甲状腺が放射線を大量に浴びると、甲状腺が萎縮して機能が低下します。
  8. 脳下垂体(のうかすいたい)の病気…脳には下垂体という小さな臓器があり、そこから甲状腺ホルモンの分泌をうながすホルモン(TSHといいます)が出ています。脳下垂体に腫瘍(しゅよう)や出血、炎症などがおきるとTSHの分泌が悪くなり、その結果甲状腺ホルモン値も低くなります。

引用:慶応義塾大学病院
http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000132.html

遠藤渓 医師 遠藤クリニック 院長監修ドクターのコメント
甲状腺機能低下症を引き起こす病気があります。例えば、慢性甲状腺炎(橋本病)や腫瘍、薬物、バゼドウ病の治療をしている方、放射線治療後の方などです。いずれも生活習慣病ではないので、事前の予防方法は特にありません。

甲状腺機能低下症の検査法

血液検査によって甲状腺ホルモンを調べます。甲状腺ホルモン(fT3、fT4)値が正常よりも低ければ甲状腺機能低下症と診断されます。甲状腺機能低下症では、高コレステロール血症、軽い肝臓の障害、貧血などが認められることもあります。

引用:慶応義塾大学病院
http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000132.html

遠藤渓 医師 遠藤クリニック 院長監修ドクターのコメント
甲状腺機能低下症を引き起こす病気や原因に心当たりのある方は、定期的に検査をすることが早期発見につながります。また家族内に甲状腺疾患のある方も検査をすることをおすすめします。

甲状腺機能低下症の治療方法

甲状腺機能の低下が一時的なものでなければ、一般的に甲状腺ホルモンの薬をお飲みいただきます。はじめは少ない量から飲みはじめ、甲状腺ホルモン値の正常化を目標に徐々に増やしていきます。その後は維持量を生涯続けるケースが多いです。

引用:慶応義塾大学病院
http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000132.html

この記事の監修ドクター

遠藤渓 医師 遠藤クリニック 院長遠藤渓 医師
遠藤クリニック 院長

PROFILE

はじめまして、遠藤クリニックの院長をしております遠藤渓と申します。 当院では風邪やインフルエンザなどの内科をはじめ、喘息などの呼吸器科、狭心症や心筋症などの循環器内科、生活習慣病や甲状腺の病気も診察しております。 生活習慣病は高血圧や糖尿病、高脂血症など多くの人がかかりやすい病気です。特にこれらの病気は結果的に動脈硬化の原因になり、それによって心筋梗塞、動脈硬化、脳梗塞などの合併症を引き起こし、場合によっては命を落としてしまう可能性もあるのです。 生活習慣病の治療には運動療法や食事療法など毎日の管理と節制が必要です。 おひとりで苦しければお話をうかがい、また最善の治療方法ができるよう努めていきます。ぜひ気軽にご相談ください。

資格

医学博士、日本糖尿病学会専門医、日本内科学会認定医

専門領域

糖尿病、代謝、内分泌、総合内科、内科一般

経歴
• 1998年 北海道大学医学部卒業
• 1998年 東邦大学医学部付属佐倉病院・研修医
• 2001年 山王病院・出向
• 2002年 国保国吉病院(現いすみ医療センター)・出向
• 2003年 東邦大学医学部付属佐倉病院・内科及び糖尿病・内分泌・代謝センター所属
• 2008年 東邦大学医療センター佐倉病院・助教
• 2010年 東邦大学医療センター佐倉病院・内科医局長
• 2011年 東邦大学医療センター佐倉病院・救急センター・副部長
• 2013年 遠藤クリニック・副院長
• 2014年 同・院長

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