帯状疱疹の症状や原因、治療方法とは?

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帯状疱疹(読み方:たいじょうほうしん)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、医科サプリ編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
春名令子 医師(はるなクリニック副院長)

帯状疱疹とは

身体の左右どちらか一方に、ピリピリと刺すような痛みと、これに続いて赤い斑点(はんてん)と小さな水ぶくれが帯状(おびじょう)にあらわれる病気です。この症状に由来して、「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」という病名がつけられました。
帯状疱疹は、身体の中に潜(ひそ)んでいたヘルペスウイルスの一種、水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスによって起こります。水ぼうそうにかかったことのある人なら、誰でも帯状疱疹になる可能性があります。

引用:マルホ株式会社
https://www.maruho.co.jp/kanja/taijouhoushin/about.html

春名令子 医師(はるなクリニック副院長)ドクターの解説
帯状疱疹の特徴は、通常、体の左右どちらか一方に帯状に出ることです。発症しやすい部位は胸、首、顔、腰など体幹に近い部分となっています。帯状疱疹はウイルス性の病気ですが、患者さんのウイルスが他の人に感染しても、相手に抗体があり免疫力も落ちていなければ、帯状疱疹がうつることはありません。ただ、まだ水ぼうそうにかかっていない人、特に乳幼児や妊婦にウイルスがうつると、水ぼうそうを発症する場合がありますので、注意が必要です。

帯状疱疹の症状

神経に沿って帯状にやや盛り上がった赤い斑点があらわれ、その後、水ぶくれができます。水ぶくれの大きさは粟粒大〜小豆大で、ウイルスが原因となる水ぶくれの特徴として中央部にくぼみがみられます。
皮膚と神経の両方でウイルスが増殖して炎症が起こっているため、皮膚症状だけでなく強い痛みが生じます。

引用:マルホ株式会社
https://www.maruho.co.jp/kanja/taijouhoushin/symptoms.html

春名令子 医師(はるなクリニック副院長)ドクターの解説
帯状疱疹は高齢者の病気というイメージを持っている人もいるかもしれませんが、若い方にも起こります。感染リスクが高いのは、高齢者はもちろんのこと、忙しくて疲労がたまっている人や、免疫力が低下している人で、就職活動やお仕事で多忙な20〜30代の患者さんもいらっしゃいます。チクチク、ピリピリする痛みを感じ、赤い斑点や水ぶくれを伴っていたら、帯状疱疹を疑ってみてください。帯状疱疹で医療機関を受診する際は、内科よりも皮膚科をおすすめします。皮膚疾患の専門知識があるため、他の疾患との見極めを含めた適切な診断をしてもらいやすいです。痛みがひどい場合はペインクリニックの受診をおすすめします。

帯状疱疹の原因

日常生活から考えられる原因

1 体の抵抗力の低下
過労やストレス、加齢などによって抵抗力が低下すると、神経節内のウイルスが再活性化し、帯状疱疹を発症することがあります。そのため、仕事などが忙しい年末の時期や、連休など遊び疲れた時期に発症する人が多くなります。通常、発症は一生に1回ですが、最近2回3回と再発する人が増えているのは現代のストレス社会による免疫力の低下が原因と考えられています。

2 水痘帯状疱疹ウイルスに対する免疫力の低下
発症のピークは20歳代と50歳代です。20歳代に多い理由は、子どものころにかかった水ぼうそうやワクチンの接種による免疫の効果が徐々に弱まる時期にあたることと、日常的なストレスが重なることが原因と考えられてます。また、50歳代に発症が多い理由は、免疫力が弱まる年代であると同時に、水ぼうそうにかかっている子どもに接する機会が多いためと考えられています。

3 帯状疱疹の原因となる主な疾患
アトピー性皮膚炎などで皮膚のバリア機能が低下していると、帯状疱疹にかかりやすくなり、さらに症状も重くなる傾向があります。また、糖尿病や白血病、ステロイド剤の服用、その他手術や放射線照射、人工透析などによって免疫力が低下しているときにも、帯状疱疹を発症しやすくなります。

引用:武田コンシューマーヘルスケア株式会社
http://takeda-kenko.jp/navi/navi.php?key=taijyou_zenshin

帯状疱疹の検査法

神経の走行に沿った痛み(神経痛)に続き、特徴的な発疹(皮疹)が認められ、これまでに(子供の頃など)水疱瘡(水痘)にかかったことがあるか、帯状疱疹を発症するような要因(加齢、疲労、ストレスなどによる免疫力の低下)が確認できれば、帯状疱疹と診断がつきます。
しかし、神経の痛みだけの段階で、水ぶくれができる前のまだ「見た目で判断できない段階」の場合は、帯状疱疹を発症しているのかどうか、血液検査で診断することもあります。血液中に含まれる、水疱瘡(水痘)ウイルスに対する抗体の量を調べるのです。

引用:公益財団法人長寿科学振興財団
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/taijouhoushin/shindan.html

春名令子 医師(はるなクリニック副院長)ドクターの解説
帯状疱疹が疑われる場合、問診では、いつから症状が出たのか、普通の湿疹と違ってピリピリ、チクチクとする痛みはないか、といった自覚症状に関する質問のほか、疲労がたまっていないか、最近忙しくなかったか、寝不足になっていないかなど、直近の生活の様子についても聞き取ります。ほとんどのケースでは問診と皮膚の状態を見ることで診断できますが、判断が難しい場合は、念のために血液検査も実施します。

帯状疱疹の治療方法

帯状疱疹の治療は、主に抗ウイルス薬を内服が基本です。抗ウイスル薬は、帯状疱疹のウイルスの増殖を抑える働きをします。そのため、早期に抗ウイルス薬の投与を開始することができれば、それだけウイルスの増殖を抑えることが出来、病気の悪化を防ぐことが出来ます。つまり、病気の回復を早めることにつながります。
また、帯状疱疹による合併症や、後遺症である帯状疱疹後神経痛のリスクを軽減してくれる効果も期待できます。
そのほかの治療として、抗ウイルス薬のほかに、炎症や痛みを鎮める(抑える)消炎鎮痛薬や、激しい痛みのある場合は神経に直接痛みを抑える薬剤を注射する「神経ブロック」を行うこともあります。

引用:公益財団法人長寿科学振興財団
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/taijouhoushin/chiryo.html

春名令子 医師(はるなクリニック副院長)ドクターの解説
帯状疱疹の発疹が出たら、早期回復と帯状疱疹後神経痛の予防のために、なるべく早く治療を開始しましょう。ウイルスの増殖を抑制する抗ウイルス薬は、発症後3日以内の使用開始が一つの目安になります。一般的には5日間服用してもらい、1週間もあれば治ります。薬剤を注射する神経ブロックは、激しい痛みを緩和する効果に加えて、回復を早める効果や治癒後の神経痛の改善も期待できます。治療中は安静と十分な睡眠を心がけ、食生活は胃腸に負担をかけて治療を妨げることがないよう、味の濃いもの、辛いもの、お酒などは控えましょう。また、一度帯状疱疹にかかると体内に免疫ができますが、免疫力が低下すると再発の恐れがあります。規則正しい生活をして正しい食事で腸内環境を整えるなど、免疫力アップを心がけましょう。

この記事の監修ドクター

春名令子 医師 はるなクリニック副院長春名令子 医師
はるなクリニック 副院長

PROFILE

1987年、関西医科大学卒業。大阪府立病院小児科、大阪府門真保健所、神戸市北保健所、大阪市・神戸市非常勤医師を経て、2000年1月より現職。子供のアトピーをきっかけに東洋医学を勉強し、日本東洋医学会漢方専門医を取得。

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