不正性器出血の原因・治療方法について

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不正性器出血(読み方:ふせいせいきしゅっけつ)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、医科サプリ編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
内出一郎 医師(内出産婦人科 院長)

不正性器出血とは

ホルモンの異常や様々な病気により月経以外に性器から出血することを不正性器出血といいます。新しい血液は赤いですが、古い血液は茶色、わずかな出血では黄色のこともあります。排卵期に起こる中間期出血など病気ではないものもありますが、なかには重大な病気の症状のこともあるので注意してください。

引用:日本産科婦人科学会
http://www.jsog.or.jp/public/knowledge/shuketsu.html

内出一郎 医師(内出産婦人科 院長)ドクターの解説
不正性器出血とは、生理と関係なく起こる性器からのさまざまな出血を指します。

いろいろな原因からくる出血がありますが、ホルモンバランスが崩れやすい季節の変わり目に増える傾向があります。
中には子宮がんによる場合や流産の可能性もありますので、出血があったらすぐ病院に行ってください。

こればかりは診察してみないと分からない部分が大きいので、自分で調べても原因は分からないことが多いです。不正性器出血があったらまず医師の診断を受けてください。自己判断は危険です。

不正性器出血の原因

① 炎症によるもの
病原菌の感染、萎縮性腟炎、子宮内膜炎など
② ホルモン異常によるもの
卵巣機能不全、月経異常など
③ 良性の腫瘍
子宮頸部または内膜のポリープ、子宮筋腫など
④ 子宮腟部びらん
若い女性では一般的に見られる状態ですので、病気とはいえませんが子宮頸がんの初期のこともありますので注意が必要です。
⑤ 悪性の腫瘍
子宮頸がん、子宮体がん、卵巣腫瘍、子宮肉腫、腟がんなど
⑥ 妊娠に関連するもの
流産、異所性妊娠など

引用:日本産科婦人科学会
http://www.jsog.or.jp/public/knowledge/shuketsu.html

内出一郎 医師(内出産婦人科 院長)ドクターの解説
子宮体部の病変によるものも同じで、性交刺激によって症状が出る場合もありますし、とくに誘因なくおこることもあります。

感染などによる炎症でも出血することがあります。
この際、痛み、痒み、帯下(おりもの)といった自覚症状がないのにも関わらず出血することがあります。

いずれの出血でも、自己判断することは不可能ですので、変だと思ったらすぐに受診することが大事です。

不正性器出血の検査法

疑われる病気によって検査は様々です。また、一度の検査で異常が見つからなくても、不正出血を繰り返すときはごく初期の病気が潜んでいることもあり、検査を繰り返したり、以前の状態との違いを比較することで診断できることもあります。

引用:日本産科婦人科学会
http://www.jsog.or.jp/public/knowledge/shuketsu.html

内出一郎 医師(内出産婦人科 院長)ドクターの解説
不正性器出血の原因はたくさんあり、年代もほぼ全世代に渡っています。

比較的多いのは原因不明(おそらくホルモンバランス不良)の出血です。
更年期以降の世代でよく見られるものは、萎縮性膣炎による出血です。これは更年期が終わり、体内のエストロゲンンの分泌量が低下することによって基礎粘膜が萎縮したことで感染に弱くなることで起こります。

検査法は一般的な診察と超音波検査、実際の子宮内膜の細胞診などを行ないます。

不正性器出血の治療方法

患者がショックを起こしている場合は、血圧を回復させるために必要に応じて輸液および輸血を行います。
性器出血が別の病気によって起きている場合は、可能であればその病気を治療します。出血により鉄欠乏症を起こしている場合は、鉄サプリメントを投与します。
機能性子宮出血の治療には、経口避妊薬または他のホルモン剤を使用することがあります。
ポリープ、子宮筋腫、がん、一部の良性腫瘍は手術で子宮から摘出する場合があります。

引用:MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/22-女性の健康上の問題/婦人科疾患の症状/性器出血

内出一郎 医師(内出産婦人科 院長)ドクターの解説
機能性出血の場合は治療は必要ありませんが、腫瘍性の出血であれば治療が必要になります。
予防法はなく、出血してしまったら病院で診察・治療を受けます。もし予防したい場合はピルなどを使用して生理をコントロールする方法も考えられますが、これも医師に相談して決めてください。
自己診断や独断は危険です。

不正性器出血は原因も症状もさまざまであり、あらゆる世代に起こる病気です。
同じように出血したように見えて、まったく違う病気による出血である可能性もあります。
以前に出血した時と同じ原因だろうと安易に考えず、その都度、正しい診断を受けてください。

不正性器出血はそれ自体もひとつの病気(病態)ですが、これがきっかけで別の病気が見つかる可能性もあります。身体のサインだと思って見逃さず、慎重に対応してください。

この記事の監修ドクター

内出一郎 医師
内出産婦人科 院長

PROFILE

東邦大学医学部卒業、東邦大学医学部産科婦人科学講座にて研鑽、東邦大学医療センター大森病院産婦人科にて、森田峰人教授の片腕として非常に多くの腹腔鏡手術執刀に携わる。現在も週に一回、大森赤十字病院で腹腔鏡手術をコンスタントに行っている。経験数は2,000症例以上。

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